現場で差がつく!片側交互通行(片交)を安全・スムーズに行うポイント

唯心警備の話 警備業務について

yarigai_02

片側交互通行(片交)とは

片側交互通行(通称:片交・かたこう)とは、道路工事などで片側の車線を一時的に通行止めにし、残る一方の車線を一定の時間ごとに交互に車を通す交通誘導方法です。

警備員が手信号や誘導棒で「止まれ」「進め」を指示し、車同士が正面衝突しないように交通をコントロールします。

片交が難しい理由

一番の理由は、相手側の状況が見えない(見えにくい)ことにあります。 無線や合図だけで、数百メートル先の相方と意思疎通を図らなければなりません。

  • 「こっちは渋滞してきたから長めに流したい」
  • 「今、緊急車両が近づいている」

こうした状況を瞬時に読み取り、連携する力が求められます。タイミングを誤れば、ドライバーの無理な突っ込みや、最悪の場合は正面衝突(鉢合わせ)のリスクも生じます。

スムーズな誘導の鉄則

  1. 開始前の「すり合わせ」が命 無線チェックは当然ですが、もっと大事なのは「どう合図を送るか」の共有です。 「最終車(ラスト)の伝え方」「トラブル時の止め方」。ここを相方と握っておくだけで、業務中の不安が激減します。
  2. 意思表示は「体全体」で :ドライバーにとって、自信なさげな誘導ほど怖いものはありません。しっかりと、体全体で意思表示を行うようにしましょう。
  3. 止める時: 遠慮せず、体全体を使って「止まってください」と明確に示す。
  4. 進める時: ドライバーの目を見て(アイコンタクト)、安全を伝えてから流す。 誘導棒の光だけでなく、身体の動きでメッセージを伝える意識が大切です。
  5. 「無線」は復唱をクセにする よくある失敗が、無線の聞き間違いです。「止めて」と「通して」を聞き間違えると大事故になります。 「〇〇色のトラックが最終です」「了解、トラック最終ですね」 面倒がらずに復唱(オウム返し)するクセをつけるだけで、ミスは防げます。

よくある失敗と防止策

よくあるミス防止策
無線連絡の聞き間違い繰り返して復唱する習慣をつける
ドライバーに合図が伝わらないジェスチャーを大きく、体全体で示す
見通しの悪い場所での誘導ミラーやサポート警備員を配置して死角を補う

ベテランはここを見ている

うまい誘導員は、決して焦りません。 渋滞が起きても「今はこちらを優先しよう」と落ち着いて相方と相談し、流れをコントロールします。 逆に一番危険なのは、自分の判断だけで勝手に流してしまうこと。「たぶん行けるだろう」という油断が、一番の敵です。

  • 焦らず、流れを読む
    急がせると事故のもと。落ち着いて判断する。
  • 相手警備員との信頼関係
    目線やわずかな合図でも通じるようにする。
  • 「安全第一」の原則を常に意識
    トラブルが起きたら一時中断して安全確保を優先。

まとめ

片側交互通行は、ただ車を止めて流すだけの仕事ではありません。 相方と連携し、ドライバーに安心感を与え、道路という「流れ」を作る仕事です。

「安全第一」はもちろんですが、「今の誘導、わかりやすかったな」とドライバーに思ってもらえるような、丁寧でメリハリのある誘導を目指しましょう。

株式会社唯心 警備事業部について

221201_seminor_top

株式会社唯心 警備事業部は、東京都を拠点に建設・工事現場を対象とした警備事業を請け負っています。

会社名株式会社 唯心(YUISIN Co., Ltd.)
所在地〒111-0022 東京都台東区清川1-23-1
連絡先TEL 03-6458-1011(警備事業部代表)
設立日2012年11月6日
事業内容・総合警備事業
・葬祭関連事業

採用情報は、以下のページにてご確認ください。

↓唯心で働く警備士からのメッセージはこちら↓

関連記事

最近の記事

  1. チームで守る安全。交通誘導員に欠かせない“ホウレンソウ”の力

  2. 現場で差がつく!片側交互通行(片交)を安全・スムーズに行うポイント

  3. 【警備業法を知る】現場で働く警備員が理解しておきたい基本知識